
老朽化し、閉鎖されたままの池の小屋。天井部分が一部崩れ落ちている
くじゅう連山最高峰の中岳(一、七九一メートル)や、御池のそばにある石造りの避難小屋「池の小屋」。建築後八十年近くが経過し、老朽化のため三年前から使用禁止になっている。しかし、悪天時の重要な避難施設だっただけに登山者から「再び使用できるようにしてほしい」と言う声が強く、小屋を管理する大分森林管理署は本年度、改修に取り組むことを決めた。今年の冬山シーズン前までに工事を終える予定。
池の小屋(約二十四平方メートル)は一九三一年に建てられた。長年にわたり避難小屋として登山者に利用されてきたが、天井部分がひび割れるなど傷みが激しくなり、二〇〇六年から使用を禁止している。
県内の登山史に詳しい梅木秀徳さん(大分市)は「当初は繭を気温の低い高所で保存するために造られたようだ。外観はほぼ当時のままではないか」という。
池の小屋は久住山から中岳、稲星山などを結ぶ縦走路沿いにあって、一帯は開けた稜線(りょうせん)上に登山道が延びている。戦前に小屋付近で遭難死亡事故も起きており、風雨や濃霧、吹雪の時の貴重な避難小屋だった。近年は中高年の登山ブームなどで登山者が増加していることもあり、整備を願う声が出ていた。
今年の夏から秋にヘリコプターを使って資材を運搬して改修工事をする。「屋根は造り直すことになりそうだが、壁は補強して現状のまま残すことになりそう」と同森林管理署。
県山岳連盟顧問の首藤宏史さん(72)は「多くの登山者が通過する場所だけに、遭難防止対策としても池の小屋は不可欠な施設。再び使えるようになるのは大変ありがたい」と話している。
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