
解雇や雇用関係の法律相談、生活保護に関する相談などに応じる相談員ら
リストラや”派遣切り”などに遭った人たちを支援し、さまざまな相談に応じる「なんでも生活相談会」が12日、大分市の若草公園であった。仕事を失ったまま暮らしている人や、職探しをしている人などが会場を訪れ、苦しい生活の実態を口々に語った。
相談会は県医療生活協同組合、県労連など十一団体でつくる実行委員会が開いた。テントを設営し、解雇や雇用関係の法律相談をはじめ、歯科健診や健康相談のコーナーを設けた。
会場を訪れた人たちからは、厳しい生活の実態や不安のほか、突然、職を失う事態となったことへの不満の声が相次いだ。
勤務先をリストラされ、約一年半前からパートでスーパーに勤務する大分市内の三十代男性は、「結婚もできず、年老いた両親のことを考えると不安ばかり」とため息をついた。大手通信会社に勤務していたが三月末、継続勤務を断られた同市内の五十代の元派遣社員女性は「社会全体で非正規労働者の労働条件改善に取り組むべきだ」。
生活保護制度の利用法についての相談コーナーでは、二十―四十代の相談が目立った。古着やタオル、食器などの生活用品の無料配布があり、おにぎりやぜんざいなども振る舞われた。
昨年十月に県外の自動車関連工場で“派遣切り”に遭い、現在は大分市内で生活保護を受けながら仕事を探す四十代男性は、「今回のように、衣食を提供してくれる場が定期的にあると助かる」と話した。職を失い、妻が病気だという四十代男性、雇用保険を頼りに母子で暮らす三十代女性などの姿もあった。
失職者がボランティア
相談会場には、大分キヤノンで請負社員として働いていたが、昨年末に職を失った泉智久さん(33)の姿があった。住まいがなくなり、所持金は底をつき、食事は数日に一度の「ぎりぎりの生活を味わった」という。「もう自分のように苦しむ人を出したくない」。そんな思いを胸にボランティアで相談会の運営に携わり、テント設営やビラ配りに汗を流した。
泉さんは愛知県出身。持病の腰痛が悪化し、勤務していた福岡県内のパチンコ店を退職。昨年四月から大分キヤノンで働き、同十二月十日に請負会社から雇用契約を中途解除された。
失職して何度もハローワークに通った。次第に交通費もなくなり、食事は一日一食から、四―五日に一食に減った。「特に年末年始は寒さと空腹で心身の限界だった。一歩間違ったら死ぬ。本気でそう感じた」と振り返った。
今年一月、今回の相談会を主催した労働団体に相談。現在は雇用保険を受け、求職中という。「自分は幸運にも相談できる人に出会えた。次はせめて、人間として扱ってくれる仕事に就きたい」と切実に訴えた。
同じく、請負契約を中途解除された平野孝治さん(47)も「非正規労働者の多くは今も誰にも頼れず、苦しんでいる。自分たちは“モノ”じゃない」と話した。
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