
中津市民病院における協力体制について協定書を交わし、がっちりと握手する吉富町の今冨町長(左)と中津市の新貝市長=30日、中津市役所
中津市と福岡県吉富町は三十日、就学前の乳幼児医療費に関する協力体制を結んだ。新年度から同町民が同市内百三十の医療機関を利用する際、市民同様、窓口での負担金(保険適用内)支払いが不要になる。県境をまたいだ行政間連携は県内で初めて。
吉富町は二〇〇八年度から中津市同様、乳幼児の医療負担を無料にした。本年度は約四百四十人が受診し、このうち約三割が同市内の医療機関を利用(推測)した。生活圏は同じだが、県境を越えるため、受診者は窓口で一度負担金を支払わなくてはならず、改善が求められていた。
このため同町は大分県、同市に協力を求めながら大分県方式の採用を計画。昨年十一月、同市内の医師会、歯科医師会、薬剤師会に意向を打診するとともに、県内の再請求業務を代行する九州東芝エンジニアリングにシステム開発を依頼。県境を越えた行政サービスの実現にこぎ着けた。
同市役所で中核施設となる中津市民病院に関する協定書を交換。新貝正勝市長、今冨寿一郎町長がサインし、協力体制の確立、四月一日からのサービス開始を確認した。
「地図上の境界線のために、無理だと思い込んでいた。窓口業務の煩雑を軽減できるなど利害関係も一致し、実現することができた。中津市をはじめ、関係機関の協力のおかげ」と今冨町長。新貝市長は「窓口で支払って再請求では利便性が悪い。吉富町は早めのスタートになったが、市民病院二十四万人医療圏域にある福岡県側の豊前市、上毛、築上両町も同じ意識。正式な話し合いはこれからだが、早めの実現を目指したい」と話している。
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