
「道の駅ゆふいん」の駐車場には県外ナンバーの乗用車がひっきりなしに立ち寄り、「ETC」効果を感じさせた=28日午後3時50分ごろ、由布市湯布院町
自動料金収受システム(ETC)利用車限定で、地方圏の高速道路で土日祝日の上限千円“乗り放題”がスタートした二十八日、県内の各インターチェンジ(IC)では渋滞などの混乱はなかったが、観光地ではこの日に合わせて行楽日程を組んだという県外客らもおり、旅館ホテル業界の関係者は今後の観光浮揚に期待する。“強敵”の出現に対抗策を打ち出す交通会社も出てきた。
西日本高速道路大分管理事務所によると、二十八日午前零時から午後三時までの間、大分自動車道・湯布院―九重IC間を通過した車両は約一万四千台。前年同期の土日平均と比べて約四割多かった。
県内の観光地はにぎわうところもあれば、普段通りのところも。由布市の湯布院IC前にある「道の駅ゆふいん」では、高速道路を降りた県外ナンバーの乗用車がひっきりなしに立ち寄った。夫婦で旅行中の鳥取県米子市の無職花田恒彦さん(72)は、割引の開始日に帰りの日程を合わせた。「何だか得した気分。旅行のいい締めくくりになった」
九重町の九重“夢”大吊橋では、観光客数は普段の休日と変わりはなかった。広島県福山市から夫婦で訪れた三島和恵さん(52)は「渋滞すると思って早朝に出発したが、思ったよりスムーズでした」。
一方、観光業界は「乗り放題」の効果に期待を寄せる。別府市旅館ホテル組合連合会は「景気後退の影響を受け、平日の宿泊者は落ち込み気味。『旅行をしよう』と背中を押してくれるのでは」。
交通機関のサービス競争にも拍車が掛かりそう。ダイヤモンドフェリー(大分市)は対抗策として、四月一日から「大分―神戸」などの区間で、乗用車(長さ規定あり)を伴う利用者を対象に、往復券の復路を週末や祝日に使えば七割引きにするサービスを始める。「ほかの割引商品も検討している」(同社)と迎え撃つ構えだ。
高速道路料金の大幅値下げ
ETCを搭載した乗用車と二輪車は、休日の高速道路が上限1000円で“乗り放題”になる。ただし、大都市圏(首都、阪神高速と周辺の一部区間)は適用外。大分ICを出発した場合、福岡や広島には1000円で行ける。首都高速などの時間帯割引を併用すれば、東京まで2600円(通常料金2万4800円)となる。
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