
産地拡大を目指すヤマジノギク(ピンク色の品種)
県農林水産研究センター花き研究所(別府市)で、供花などとして需要が高い「ヤマジノギク」の苗作りが最盛期を迎えている。露地栽培が可能なため収益性が高く、栽培農家は年々増加。さらなる需要も期待できることから、県は産地拡大を目指している。
キク科の一―二年草。県は五十年ほど前から選抜を繰り返し、これまで三品種を登録。紫、白の花に加え、二〇〇七年にはフラワーアレンジメントなどにも適したピンクの花を作り出し、登録準備を進めている。同研究所が苗を育て、県内のみで栽培されるオリジナル花きで、大阪や東京などに出荷されている。
花き農家の経営は、産地間競争の激化や景気の悪化などから厳しさを増している。温室や暖房設備が不要な露地栽培はコストが低く、農家にとっては強い味方。昨年は杵築市や国東市、津久見市などの百九戸が計三・六ヘクタールにヤマジノギクを栽培。同研究所がこの春、県内に供給する苗は約六万本で、五ヘクタール以上の作付けが可能だという。
同研究所では、数万株の中から、花の色が鮮明で草姿が美しいなどの条件を満たした十種類を選び出し、トレーに苗を植え付けている。四―五月に農家に安く販売。開花するのは十月ごろからという。
「初期投資が少なく、農家が取り組みやすい品目。安価で長く楽しめるので消費者にも好まれる。栽培面積を拡大し、全国の人々にヤマジノギクを知ってもらいたい」と話している。
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