県教委汚職事件で収賄の罪に問われた教育審議監、富松哲博被告(60)の判決公判が二十七日午前、大分地裁(宮本孝文裁判長)である。求刑は懲役十月、追徴金二十万円。富松被告は「あいさつ名目だった」として一貫して、わいろ性を否認。裁判所が「二十万円の商品券」をわいろと認定するかどうかが焦点となる。
これまでの公判で検察側は「通常のあいさつの範囲を明らかに超えた額。謝礼の趣旨が全くないと理解するのは不自然」と指摘。贈賄側の元義務教育課参事矢野哲郎被告(53)が任用されたポストは「県の学力向上を担う重要なポスト」とし“重用”の謝礼と認識できたと主張している。
一方、弁護側は「金額の多さは(初めて本庁に勤務することになった)矢野被告の不安の大きさの表れ」と反論。異動期に上司に商品券を贈る慣行が県教委にあることを挙げ「わいろでないと考えて自然だ」と主張。さらに「任用したポストは(前任の校長より)“格下”で給料も下がった」と、わいろ性を裏付ける便宜供与もないとしている。
争点は富松被告がわいろ性を認識していたかどうか。富松被告が否認を続けている中、贈賄側の供述や、商品券授受の時期、商品券を包んでいたとされる「御礼」ののし紙などを地裁がどのように判断するか注目される。
同日午後には贈賄罪に問われた矢野哲郎被告=求刑・懲役二年六月=と、妻で元小学校教頭かおる被告(51)=同・懲役一年=にも判決が言い渡される。矢野被告夫婦はいずれも起訴内容を認め、既に懲戒免職となっている。
一連の汚職事件では、教員関係者八人が起訴された。うち五人は既に有罪が確定しており、富松、矢野夫婦の三被告への判決言い渡しによって、全員の一審判決が出そろうことになる。
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