
ニラ栽培の機械化や肥料開発に率先して取り組み、ノウハウを生産部会にも還元している村上潔さん(左)と邦子さん(右)ら
第四十回(二〇〇八年度)大分県農業賞=県食料・農業・農村振興協議会、県、大分合同新聞社共催=の表彰式が二十七日、大分市の大分第一ホテルで開かれる。受賞した六農家・七団体は、消費者の信頼に応える高品質の一次産品を安定供給している。優れた経営に加えて、営農活動を軸とした地域や産地間の連携を図り、食料と農村を守る貴重な担い手たち。受賞した農家・団体を紹介する。
大野川に沿って広がる大分市川添の農地は、数多くのビニールハウスが並ぶ。全国でも有数のニラ産地。村上さん夫婦は二・二ヘクタール、ハウス約五十棟で栽培している。
十二月から出荷の冬ニラは、七月ごろまで七―八回、夏ニラと合わせて年間十二回ほど刈り取れる。「秋野菜があふれる十一月は需要が減るが、生産者で協力して品物を切らさない工夫をしている」と説明する。
地域一帯は三年に一度は、台風や大雨で冠水してしまう。「ここでの農業は自然との闘い」だ。だが、ニラは生命力が強い。刈り取った株からすぐに新芽が育っていく。「だからニラ栽培以外には、考えられない土地」と村上さんは言う。
年間収穫量は約百二十トン。重労働の定植作業の機械化をはじめ、省力化技術を確立。県内ニラ産地のレベルアップにも助力している。出荷に向けニラの調製などをするパートタイム従業員にハウス周辺の女性ら十二人を雇用するなど、地域にも貢献する。
ここ数年、三女枝里さん(28)が本格的に経営に参画するようになった。邦子さんは「収穫やハウスのビニール張りなど、どの作業をとっても私たち夫婦より手早くなった」と、娘の“成長”ぶりに目を細める。
昨年は中国産のギョーザ中毒事件で、一時的に国内産のニラ需要が高まるなど、市価は比較的順調に推移。ただし、肥料の高騰で、例年なら百五十万円ほどの肥料代が二百五十万円以上も掛かった。
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