
登録方法や連絡調整の仕組みを話し合う「大分あんしんみまもりネットワーク」の関係者
大分市特別養護老人ホーム協議会(奈須俊之会長)は、認知症で徘徊(はいかい)する高齢者を地域全体で見守る「大分あんしんみまもりネットワーク」を発足させた。行方不明になった高齢者の情報を地域で共有し、早期発見につなげるのが目的。市町村単位でネットワークができたのは県内で初めてという。
「じいちゃんがいなくなった」。数カ月前、市内のある介護保険事業所に家族から連絡があった。慌てて事業所職員が最寄りのタクシー会社に連絡すると、「お年寄りを大分空港まで乗せたが、所持金がなく困っている」と情報が入った。捜していた八十代の男性だった。「息子の所に行きたい」とタクシーに乗ったのだという。
「徘徊は介護家族にとって大きな問題」と発起人でもある奈須会長。家族は高齢者がいなくなるたびに近所の人に捜索を依頼。それを繰り返すうち、近所の人も「またですか?」という思いになる。「迷惑を掛けているという地域の人への遠慮から、施設入所の検討を始める家族は多い」と実情を話す。
みまもりネットの仕組みはこうだ。各地域にある地域包括支援センターや居宅介護支援事業所を通じて、家族から高齢者の名前や特徴などを登録してもらう。行方不明の連絡が家族から入れば、事業所やタクシー会社、ガソリンスタンドに情報を流す。地元自治会や行政、警察とも連携。発見の連絡は担当の介護支援専門員らから、家族に入ることになっている。登録情報は協議会の事務局が一括して管理する。
奈須会長は「認知症に対する地域の理解を促進するきっかけ、そして認知症であっても住み慣れた地域で長く生活できるよう介護家族の負担軽減につながる取り組みにしたい」と話した。
登録に関する問い合わせは、市内十五カ所にある地域包括支援センターや、最寄りの居宅介護支援事業所まで。
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