
別府市の中岩孝二さんが竹で作った原寸大のカブトムシやクワガタ。本物と見間違えそうなリアルな出来栄え
今にも動きだしそうなクワガタやカブトムシ…。別府市北中の竹細工職人、中岩孝二さん(32)は竹を使って原寸大の“昆虫”を生み出している。竹の丸みや節を巧みに生かし、本物と見間違うほどの出来栄え。三月下旬に東京都内の百貨店で開かれる工芸展に初出品する。
子どものころから昆虫が好きで、少年時代は「空よりも、地面を見ながら歩くことの方が多かった」。当時のわくわくした気持ちが作品に生かされているという。
クワガタの特徴であるギザギザの大あご。竹は割れやすいため、形の違うやすりを使い分けながら丁寧に削った。足は竹の枝を熱を加えながらゆっくりと曲げ、絶妙な角度にしている。
体長十一センチの「パラワンオオヒラタクワガタ」など入手困難な種類もあり、「自分が欲しくて作っている面もある」と中岩さん。図鑑で研究したり、近くの山で採集した昆虫を見本にしている。
昨年夏、「昆虫のブローチを作ってほしい」という注文が舞い込んだのがきっかけ。
「昆虫が商品になるとは思っていなかった」が、客の反応は良く、その後も少しずつ注文が入るようになった。価格は一万―二万五千円程度という。
普段は竹かご作りが中心。毎週日曜日を「昆虫作りの日」と決め、改良を加えたり、種類を少しずつ増やしたりしている。カマキリやバッタ、スズムシも生まれた。
「『より本物らしく』が目標。昆虫を通して、竹に親しんでもらえたら」と話している。
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