大分市青崎の南日本造船大在工場で起きた労災事故で、現場で救急活動をした災害派遣医療チーム「大分DMAT(ディーマット)」の対処を検証する運営検討会議が二十三日夜、大分市の県医師会館であった。昨年二月のDMAT発足後、初の大規模な事故現場への出動だったが、隊員は「混乱なく医療活動に当たることができた」と振り返る。しかし、関係機関の情報共有や連絡体制の整備を求める声も上がった。
事故は一月二十三日に発生。建造中の船に架けたタラップが落下して作業員二人が死亡、二十四人が重軽傷を負った。大分市消防局の要請で、DMAT指定の五病院(大分市、由布市)から二十六人が出動した。
検討会議には県内の消防機関、DMAT隊員ら約百人が参加。大分市消防局が事故概要や初動態勢を説明した後、DMAT隊員や患者受け入れ病院の医師が対応や課題を発表した。発生から約一時間で、最初のDMATのチームが現場に到着した。隊員は「その段階で救命措置が必要な負傷者はなく、搬送順位を決める作業が中心だったため混乱はなかった」と話す。一方、負傷者七人を同時に受け入れた病院は「一度に診察したため混乱した」という。
課題は情報共有。隊員は「出動したが、最初は詳細な状況が分からなかった」「病院から現場に向かう途中で、被害者状況などの情報が入ってこなかった」という。DMATの出動要請があれば救急車が隊員を同乗させて現場に向かうが、大規模災害になれば多くの救急車が現場に直行するだけに「隊員を運ぶ手段を確保することが課題」とも述べた。今後、県などは迅速に情報伝達できるよう体制整備を進める。
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