キヤノン関連施設工事をめぐる脱税事件の舞台となった大分市の大分キヤノン、大分キヤノンマテリアルの用地造成工事に、発注者の県土地開発公社の専務理事の親族企業が、下請けとして参入していたことが十五日、分かった。専務理事は公社の内部調査に「下請けへの参入について関係業者に圧力をかけた事実はない」と説明しているという。公社は「規定に反するものではない」としているが、当時の公社幹部は「事実なら不適切」と指摘。おおいた市民オンブズマンも「モラルに反する」と疑問視している。
この企業は、企業立地などを担当する専務理事の長男が社長を務める大分市内の測量会社。少なくとも二件の下請け工事に参入した。二〇〇三年に着工した大分キヤノンの造成工事は、公社が約三十一億六千七百万円の随意契約で鹿島に発注。一次下請けには市内の建設関連会社が入り、二次下請けに親族企業が参加した。
〇五年着工の大分キヤノンマテリアルの造成工事も、公社は約四十八億一千三百万円の随意契約で鹿島に発注。この工事では、親族企業が鹿島の一次下請けに“格上げ”されていた。
ある業界関係者は「キヤノンとは別の工事にかかわった際、鹿島から親族企業を(下請けなどに)使ってほしいと言われたことがある」と証言する。
専務理事は、造成工事のあった〇三年に建設部次長兼造成課長、〇五年には土木事業部長を務め、〇七年四月から現職。公社から経緯などについて聞き取り調査を受けた後、病気休暇を取っているという。
オンブズマンの永井敬三理事長は「公共工事を私物化しているようにも見える。公社は経緯を明らかにすべきだ」と話している。
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