日本政策投資銀行大分事務所は九日、経済環境悪化による県内設備投資への影響調査の結果を発表した。県内に本社のある製造業の半分が二〇〇八年度の設備投資を削減。国内や北米向けの需要減少を背景に、能力増強などを減らしていることが分かった。一方、過去三年間の投資に伴う経済波及効果が県内総生産の約一割弱に相当するなど、企業立地のプラス効果が大きいことを示している。
調査は農業、金融保険業を除く全産業三十七社から昨年十一月時点で回答を得た。製造業の50%、非製造業の14%、全産業では30%の企業が〇八年度の設備投資について減額を予定。〇九年度も製造業で44%、非製造業で33%、全産業で38%で減額を見込む。減額する投資内容は「増力増強」「合理化・省力化」「維持・補修」など。
減額の要因(複数回答)は「国内需要の不振」が72・7%で最も高く、次いで「北米向け需要の減退」「原材料・燃料費の変動による収益の下振れ」の順。減額した投資は取りやめ・凍結、次年度へ先送り―となっている。
一九八九年を一〇〇とした県内設備投資指数は、〇八年は一四六。〇五―〇七年度に立地表明をした企業の設備投資のうち、三十億円以上は計二千七百億円に上り、経済波及効果を試算すると四千二百億円以上。これは県内総生産(経済規模を示す指標)四兆五千億円の9・5%に相当する。
山下智之所長は「昨夏以降の経済環境の急変が自動車や半導体、精密機械などの産業を直撃し、設備投資に大きな影響を与えているが、一定の経済波及効果は生み出している。環境激変に伴う対処はもちろんだが、環境や高齢化などをキーワードに、新たな設備投資や雇用を生み出す次代のけん引役を考えなければならない」としている。
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