大分県は国が創設した「地域建設業経営強化融資制度」を二月から県発注工事に導入して、経営環境が厳しい地場の中小建設業者の資金繰りを支援する。工事の代金債権を譲渡して融資を受ける際、未完成部分も担保に加えて融資を受けられるようにした。建設業界は昨年からの資材価格の高騰に苦しんできたが、業績悪化で金融機関の融資姿勢が厳しくなっていると感じる業者も増えており、運転資金を確保するための環境改善を狙っている。
債権譲渡による資金調達は、業者が県に申請して譲渡の承諾を得た後、工事代金の債権を各地の建設業協同組合に譲渡し、金融機関から組合を介して融資を受ける―という仕組み。従来は工事の出来高(完工)部分のみが譲渡、融資の対象だった。新制度を利用すれば、未完成部分も含めて「現金化」できる。二〇一一年三月までの時限措置で実施する。
対象は県の工事を受注している資本金が二十億円以下で従業員数千五百人以下の業者。県内の業者はすべて対象になる。出来高が二分の一に到達してから債権譲渡が可能になる。
例えば、請負代金一億円(着工後の前払い金四千万円)の工事で、出来高70%の段階で融資を受ける場合、これまでの融資額は組合を通じた二千七百万円。新制度によって、西日本建設業保証会社の保証を受けた金融機関の融資を加えて、最大で計五千万円の融資が可能になる。
金融機関の融資は審査があるが、前払い金を合わせると新制度によって代金の九割を完成前に取得できる。
県土木建築企画課は「業者の財務状況に応じて早めに資金の手当てができるようになる」としている。
県内の昨年の企業倒産(負債額一千万円以上)のうち建設業は六十三件。前年より十四件増加し、企業倒産全体の45%を占めている。
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