県教委汚職事件で人事異動の見返りに元部下から商品券二十万円分を受け取ったとして、収賄の罪に問われた県教委ナンバー2の教育審議監、富松哲博被告(60)の第五回公判が六日、大分地裁(宮本孝文裁判長)であり、検察側の被告人質問に対し、富松被告は「二十万円という額は、うわさや儀礼の範囲から考えて多く、倫理的には良くないと思った」と不適切な授受だったことは認めたものの、謝礼の意味合いはなかったとして、あらためてわいろ性を否認した。
検察側はわいろの授受の際、贈賄側の元義務教育課参事、矢野哲郎被告(53)から人事異動に関するお礼や感謝の言葉はなかったかを尋ねたが「覚えていないし、なかったと思う」と主張。商品券に「御礼」と書かれたのし紙が張られていたとする再現写真については「記憶にない」とした。額が多かった理由は「矢野被告の自信のなさの表れで、支援をお願いしたいとの意味があると思った」とこれまでの主張を繰り返した。
また、検察側は「20」「10」などの数字が並び「計61」と記された富松被告から押収した手帳を提示。富松被告は「20」と書かれているのは矢野被告から受け取った商品券を示すことを認めた。「10」「5」など、そのほかの数字については「具体的には申し上げられない」と述べたが、数万円単位の金品の授受が慣例化していた様子をうかがわせた。
起訴状によると、富松被告は昨年三月二十五日、大分市高崎の自宅で、矢野被告の異動に便宜を図った謝礼として商品券を受け取ったとしている。
次回は三月五日に論告求刑公判がある。
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