
「市民レベルの友好のため頑張りたい」と話す会長の阿野篤さん
別府市日中友好協会が結成四十周年を迎えた。日中関係が冷え込んだ時期も「人の心に国境はない」と“草の根交流”を続けてきた。会長の阿野篤さん(75)=同市上人仲町=は「多くの人が共感し、活動に協力してくれたおかげ。今後も市民レベルの友好のため頑張りたい」と話している。
国交正常化前の一九六八年、中国との貿易を求める竹製品卸業者など十六人が県内で初めて、日中友好協会正統別府支部を結成したのが始まり。
別府地区労働組合評議会(現別府地区平和運動センター)事務局長として、沖縄返還やベトナム戦争反対などに力を注いでいた阿野さんも当初から会員となり、国交正常化を求める署名活動を展開。当時は「非合法団体」と呼ばれ、世間の風当たりは強かったという。
七二年の国交正常化後は、帰国した残留孤児の生活支援、留学生の受け入れ、訪中団の派遣などを続けた。新型肺炎(SARS)や四川大地震の発生時には募金活動にいち早く取り組んだ。
別府市と烟(えん)台(たい)市との友好都市締結(八五年)にも尽力。これまで約二千本のサクラを現地に植樹するなどして交流を深めている。
現在、別府市内の中国人留学生は千百四十四人(昨年十一月)と国別で最も多い。経済や文化面の交流も盛んになった。一方で食の安全や歴史認識をめぐる問題などで関係が悪化することもしばしば。阿野さんは「政治的な関係が悪化すればするほど、民間交流の大切さを実感する」と話す。
同協会は三月七日午後一時から、ビーコンプラザで記念講演会「円仁慈覚大師の足跡を訪ねて」を開催。歴史研究家の阿南・バージニア・史代さん(東京都)を講師に迎える。
入場料は千円(当日千五百円)。問い合わせは同協会(TEL0977・23・8861)へ。
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