
大分県と関西方面を結ぶフェリー「さんふらわあ」。高速道路料金が値下げされれば利用者を奪われる懸念も=西大分地区の大分港で
高速道路料金を値下げする国の景気対策で、フェリー運航会社は「利用客を奪われる」と危機感を強めている。競合区間で、高速道路料金の方が大幅に安くなるからだ。運航会社はフェリーの利便性を訴え、利用客をつなぎ留めたい考え。国に公的支援を求める動きも出ている。
国は高速道路料金を土日祝日は乗用車で上限千円、平日は全車種で三割引き(いずれも大都市圏を除く)などとする方針。
大分県関係のフェリーでは、県内と関西方面を結ぶ「さんふらわあ」が競合するとみられる。
例えば車で神戸へ行く場合、フェリーの大分―神戸は会員割引利用で一万八千九百円(乗用車四―五メートル、大人一人、四月以降)。一方、高速道路の大分―神戸西は現行の一万四千四百五十円(普通車)が千円に。ガソリン代を含めても一万円でお釣りが来る計算だ。
さんふらわあを運航するダイヤモンドフェリー(本社・大分市)と関西汽船(本社・大阪市)両社を含む「大阪フェリー協会」九社は昨年十二月、公的支援を求める要望書を国に提出。国側も支援を検討する姿勢を示したが、具体的にはこれからという。
両社は「景気悪化で人や物の動きが鈍る中、高速道路の値下げはさらなる打撃になる」と懸念している。
「高速道路の利用が増えれば渋滞が予想されるが、フェリーは発着時間が確実。二酸化炭素(CO2)排出量が少なく環境にも優しい」(ダイヤモンドフェリー)、「長距離の車の運転は体力的にきついはず。フェリーは乗船中に睡眠が取れ、一日の時間を有効に使える」(関西汽船)と利点をアピールする構えだ。
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