
口コミで人気が広がっている洋菓子店「Ptaly」の梅木道代さん。豊富なラインアップの焼き菓子やケーキが並ぶ
玖珠町大隈にひっそりとたたずむネパール語で「蝶(ちょう)」を屋号にした小さな洋菓子店「Ptaly」(プタリー)がある。店主の梅木道代さん(29)が地元の食材を使って作る、おいしく安全なお菓子は口コミで評判が広がり、ファンが急増している。
学生時代、後発開発途上国の一つに挙げられるネパールへの旅が梅木さんの人生観を変えた。現地で知り合った人に「夢をかなえられる環境があるなら今すぐ動きなさい。ここでは明日があるかさえ分からず、今を生きるだけで精いっぱいなんだ」と声を掛けられ、パティシエの道に進むことを決意。ふらりと旅を続ける姿から付けられたあだ名を店名に決めた。
師匠はいない。独学で菓子作りを学び二十五歳の誕生日に店を開けた。実家の離れを改築した店で、調理から販売までをすべて一人でこなす。ウエディングの引き出物や誕生日ケーキなどの予約がびっしりと書き込まれた厨房(ちゅうぼう)のカレンダーを横目に「好きなことをやってるので、忙しくても幸せな毎日なんです」とほほ笑む。
町外への出店や出品の誘いもあるが、「もうけよりも、身近な地元の人に喜んでもらいたい」との思いから断っている。値段を抑え、店舗と町内の野菜直売所「良心市」でのみ販売。無農薬の旬の食材を使い、食べる人の顔を思い浮かべながら焼き上げるというケーキやクッキーの味は、どれもやさしい。
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA