景気悪化の実態が労働者の賃金にも表れ始めている。県の毎月勤労統計調査によると、県内事業所の賃金(実質賃金指数)は昨年四月から前年同月比でマイナスが続いている。最新のデータとなる昨年十一月は4・5ポイント減。昨年後半からマイナス幅が4、5ポイント台に広がっており、景気悪化を裏付けた格好だ。大手製造業の減産が顕著になった十二月以降はさらに低下する可能性もあり、消費に与える影響が懸念される。
調査は五人以上の事業所約二百五十社が対象。毎月80%程度が回答している。実質賃金指数は物価変動の要素を調整して算出。
昨年十一月の賃金(基本給に家族手当、超過勤務手当などの諸手当を含む)の平均は、二十三万一千四百六十四円。前月より0・2%、前年同月より3・2%減った。
実質賃金指数(二〇〇五年の平均を一○○)は九六・五で、前月より0・8ポイント増えたが、前年同月より4・5ポイント減。昨年一月から一〇〇を割り、八月以降は九五前後になっている。前年同月と比べた指数の推移を見ると、〇七年七月から七カ月間プラスが続いたが、昨年二月にマイナスに転じ、四月以降はマイナス幅が広がっている。
残業時間など所定外労働時間は、昨年十一月が九・六時間で前年同月比16・5%減。昨年七月から五カ月連続で前年同月比マイナスになった。景気低迷で残業時間も縮小傾向にある。
県統計調査課は「県内は賃金面では昨年半ばに景気の下降局面に入っていたと言えるかもしれない」と指摘。「現在、昨年十二月分の集計を作業しているが、景気減速で生産調整に踏み切る事業所が見受けられる。動向を注視する必要がある」としている。
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