
23日に県庁で行われた本部要員の研修で、対応について話し合う県職員
「情報伝達は」「業務の維持は」―。新型インフルエンザ発生時に県が設置する「対策本部」要員の初めての職員研修で、対応が必要な多くの課題が浮かび上がった。大流行時の県内死者数は最大で約六千百人と想定され、社会機能のまひや学校・福祉施設の長期休業など経験のない事態に陥るだけに、「どう対処すればいいのか」と職員らは頭をひねっている。
研修は今月二十三日、県庁で行われ、十三部局の職員約百人が参加。「県内最初の患者発症」「まん延期」の二段階のシナリオ(発生は二月中旬を想定)に基づき、起こり得る事態への対応や課題を出し合った。
県内の商業・観光施設には、関係する複数の部局から一斉に情報が流れることが予想される。企画振興部の職員は「逆に施設が混乱し、営業自粛要請など重要な情報を見落とすこともあり得る。情報伝達ルートを一本化すべき」と訴える。
対策本部の運営マニュアルはあるが、県庁業務の維持計画はない。大流行時には四割近くの職員が欠勤する―と想定され、総務部職員は「重要な業務に支障をきたさないため、職員をどう再配置できるか、各部で事前に把握すべき」。「外部からの来庁者の出入りにはどう対処すればいいのか」(会計管理局)「通所サービスが必要な高齢者や障害者への休業中の支援策を考えなければ」(福祉保健部)などの意見も出た。
県教委は公立学校の休業開始・解除の判断、高校入試直前に発生した時の対処なども課題になる。総務課などの職員は「高校入試は延期することになるだろう。ただ、休業の実施時期などは公立と私立(生活環境部が担当)、国立で異なれば大問題。一つの部局だけで判断できないことが多い」。
研修参加者の多くは「新型インフルエンザ発生の混乱は誰もが未経験。実際どのような事態になるか具体的なイメージがまだわかない」という。井上昭二・健康対策課参事は、「新型対策が難しいのは、前例や(指針となる)法律もなく、(欠勤者が相次ぎ)職場に人がいなくなるため」と指摘。「公務員は想定外や前例のない事態への対処が苦手。今後もあらゆる事態を想定して訓練や研修を重ねていかなければ」と話した。
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