
意見を交わすパネリストたち
県立工科短期大学校(村上周太校長)と県は三十日、「金型加工人材育成シンポジウム」を中津市のホテルで開いた。県内外の企業関係者や同大学校の学生ら約百七十人が、講演や意見交換に耳を傾けた。
九州工業大学先端金型センター長の鈴木裕教授が、コンピューターを駆使した精密金型に関して講演。切削加工の時間短縮、精度向上などが図れる多軸加工について動画で紹介。「高い技術を学ぶには、現場に強い人と多く接することが大切」と話した。
全国でも珍しい「金型エンジニアコース」がある県立工科短大の栗林仁・准教授は、カリキュラムなどを報告。「金型技術の一貫教育を充実させ、産業界に優れた技術者を送り出していきたい」と話した。
パネルディスカッションのテーマは「日本のものづくりにおける方向性」。大川金型設計事務所(日出町)の大川貞雄会長は「インドに金型設計事務所を設けたが、加工後の組み立てや微調整は日本人にしかできない部分がある。日本のものづくりノウハウは世界に誇れる」と指摘。「大分にも金型がある、という地盤を今のうちにつくる必要がある」と訴えた。
九州池上金型(福岡県二丈町)の池上信社長は「コスト競争を考えると、精密さや複雑さを極めた特殊品でないと、日本で金型製造をする意味がない」。岡崎製作所(北九州市)の岡崎浩社長らは「高度なシステムを使いこなすと同時に、自らの頭脳で考える力がある技術者を、高校や大学の段階から育てなければならない」と語った。
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