
左から06年最優秀賞受賞の山村哲司さん、08年受賞の野上圭一さん、07年受賞の長谷川浩司さん=県庁
県竹田ダム建設事務所の野上圭一さん(30)が本年度のダム技術研究発表会全国大会(財団法人ダム技術センター主催)で、稲葉ダム(竹田市)の建設で採用した特殊工法を発表し、最優秀賞を受賞した。同事務所は三年連続で最優秀賞を出す快挙となった。
全国大会にはブロック別(大分県は西日本ブロック)の論文審査を経て八人が出場する。
稲葉ダムは一九八二年、九○年の大水害後の治水対策で大野川水系の稲葉川に建設している。一帯は阿蘇山の火砕流が積み重なって透水性が高い地層や軟弱な地層が入り組んでいる。地盤強度や止水性などの技術的課題を克服する必要があり、その工夫が発表の“格好の題材”となった。
野上さんが取り上げたのは、貯水池の漏水防止や地盤の強化に使う現地発生材による簡易コンクリート「CSG」の工法。場所や用途に合わせて試験施工を繰り返したことなど工夫や改善点について発表した。「大会でいろんな発表を聞いて、稲葉ダムが特に技術的に難しいダムだと実感した。工事に携わることができ、いい経験ができた」という。
同事務所からは二〇〇六年度に山村哲司さん(28)、〇七年度に長谷川浩司さん(28)=現臼杵土木事務所=が出場、最優秀賞を取った。山村さんはダム堤体を設置するためセメントミルクを地盤に注入するグラウチング処理、長谷川さんは堤体の両端の「人工岩盤」になる傾斜型造成アバットメントをそれぞれ題材にした。
稲葉ダムは一〇年度の完成予定。同事務所の大平敬二所長は「今後も着実に工事を進めながら技術を磨いていきたい」と話している。
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