
大分養護学校で放課後に集まって練習する生徒たち
昨年十月、大分県内で開かれた全国障害者スポーツ大会を契機に、ハンディのある子どもたちにスポーツができる場をつくろうと、親たちが新たな取り組みを始めた。部活動のない特別支援学校で放課後に、子どもたちと一緒にフットベースボールで汗を流している。障スポ大分大会で団体戦は一勝もできなかったが、選手の悔し涙や、はつらつとした表情が大人たちを動かした。
大分養護学校(大分市志村、末永善久校長)のある日の放課後、体育館に元気な声が響いた。ボールを投げたり、けったり。遠くにそれたボールを保護者の一人が追い掛けながら「いい運動になる」と笑った。
大分県は障スポ大分大会に向け、行政主導で障害者団体や施設を中心に団体競技のチームづくりを進めた。地域大会を勝ち抜いた他県と比べ、力の差は歴然だったが、選手は限られた期間で必死に練習した。
大会後、大半のチームは解散した。その中で「やめるのはもったいない」と、独自に活動を始めたのがフットベースボールにかかわったメンバーだ。
大分養護学校から出場した選手のほか、「いつか大きな大会に出たい」「運動が好き」という中学部、高等部の生徒も集まった。保護者主導で週二回練習しており、十三人が参加している。月一回、県内の各施設から当時のメンバーが集まって合同練習もしている。
保護者の加藤鈴代さんは「小中学校のころは病気が理由でスポーツ少年団に入れなかったが、障スポに出場でき大きな自信になった」。障スポ大分大会を観戦し、練習に参加するようになった若林凌太君(高一)は「運動は楽しい。試合もしたい」と目を輝かせる。
ただ、保護者だけでは運営が難しいという課題もある。地域で協力者を探すが、活動の時間帯は午後三時から同五時で「なかなか見つからない」という。末永校長は「スポーツを通して、友達同士のかかわりが深まり、頑張ればできるという自信を培うことができる。将来、部活動として取り組むことができればいいと思う」と話した。
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