米国で二十一日午前(日本時間)、オバマ氏が大統領に就任した。米国の再生や新たな責任の時代などを訴えた演説に、県内の政党関係者は好印象を受けており、外交や安全保障政策では国際協調や対話重視の姿勢に対する期待が高かった。野党関係者からは、リーダーの交代を機に、日本が米国だけに依存しない外交関係の構築を進めるべきだ―との声も聞かれた。
【県内政党の声】
自民党県連の衛藤征士郎会長はオバマ大統領に対し、「外交の軸足を単独行動主義から多国間連携主義に移し戦争や紛争の当事者というイメージをぬぐい去るよう望みたい」と要望した。
日本の政府・与党は本年度補正予算案と新年度当初予算案を合わせて七十五兆円規模の景気対策を打ち出しており、「相乗効果が出るよう、米国にも思い切った対策を実行してほしい」と語った。
民主党県連の吉良州司代表は就任演説を「新時代の責任を自覚し、厳しい国際環境や経済環境を乗り越えていこうと訴えた。わが国にこそ必要な訴えだ」と高く評価した。
世界の景気をけん引してきた米国経済の再生については「日本が得意とする環境、省エネ技術はオバマ大統領が掲げる『緑のニューディール政策』に大きく貢献し、世界の景気回復を加速できる」と述べ、日本として積極的に役割を果たしていくべきとの考えを示した。安全保障面で大統領は国際協調路線を示しており、「過度に米国に依存しない自主防衛路線を模索すべきだ」とした。
公明党の竹中万寿夫代表は「若い指導者に期待したい。金融安定化や経済再生にリーダーシップを」と注文する。
共産党県委員会の林田澄孝委員長は「米国の新自由主義経済の行き詰まりが世界同時不況をもたらした。規制にどこまで踏み込めるのか」と経済政策の行方を注視している。
社民党県連合の重野安正代表は外交面で「オバマ氏は中国を意識している。日本はやみくもに追従していては埋没する」とし、日米関係を重視する日本の外交姿勢の見直しを求めた。
国民新党県支部の後藤博子支部長は「各国が自らの利益だけを追い求めるのではなく、国連を中心に新しい国際社会の秩序が築かれるよう指導力を発揮してほしい」と述べた。
【県政財界の声】
米大統領にオバマ氏が就任し、県政財界は二十一日、国際社会をけん引する若きリーダーの誕生を祝うとともに、世界的な経済危機の打破を期待した。
広瀬勝貞知事は「米国の再生を目指して新たな責任の時代を説き、結束して変革に取り組もうと訴えるメッセージを大変頼もしく受け止めた」と感想。米国発の世界不況に対しては「大胆で迅速な対策を実行し、経済の回復につなげてほしい」とした。
釘宮磐県市長会長(大分市長)も「直接選ばれたリーダーと国民が責任を共有し、強い信頼関係の下で困難に立ち向かおうとする姿勢は民主主義のあるべき姿だ」と感銘。「不況の波を真っ先に受けた大分県にとっても米経済の復活が待たれる。手腕に期待したい」
清家孝県商工会連合会長(全国商工会連合会長)は「多様な価値観を理解できる感性や洞察力を備えている。国をまとめ世界の新時代を切り開くリーダーにふさわしい」と評価。不況脱出へ向け「一刻も早い経済再生と安定的発展への道筋を示してほしい」と望む。
高橋靖周大分経済同友会代表幹事は「演説は米国に大きな変革を求めた。米国だけにとどまらずグローバルな方向性を示す記念すべきものだ」と意義を強調。「日本の景気回復には米経済の回復が最も影響が大きい。経済施策のスピードと効果に注目したい」と速やかな施策実行を期待した。
岡本勝美県自動車関連企業会長は「若さと行動力を感じた。この人なら変革を実現して世界経済を立ち直らせてくれるのでは」との印象。「日本経済にとって円高解消が最大の問題。米自動車産業のビッグスリーが救済されなければ米経済は大打撃で、日本の輸出産業もますます厳しくなる。対応を注目したい」と話した。
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