
排出量取引に取り組むことになったメルヘンローズ。ヒートポンプ(右)で削減したCO2を東京の総合商社が買い取る=玖珠町
地球温暖化対策で政府が取り組む二酸化炭素(CO2)の国内排出量取引の試行的実施で、バラ生産会社「メルヘンローズ」(玖珠町、小畑和敏社長)が二十一日、国の事業認証委員会に申請した。農業分野での申請は初めて。取り組みは企業のCO2削減努力、技術開発に結び付けるのを狙いとして昨年十月から始まっている。
メルヘンローズは施設園芸用の重油高騰に対応してヒートポンプ(電力利用加温機)を昨年、導入した。これで生じた重油削減分を商社に売却する仕組み。バラ栽培に使用するヒートポンプと重油使用暖房機の併用で、従来に比べて年間約五百七十七トンのCO2を削減できるという。
削減分は一トン当たり百九十円ほどで総合商社の昭光通商(東京都港区)が買い取る。事業期間は二〇〇八年度から二〇一二年度の五年間。
昭光通商は昭和電工グループに属し、「景気悪化による減産などで、グループが定めている自主削減目標は達成可能な見込み。今後、排出量取引制度が明確化してくれば、グループ外への売却も検討している」と話す。
取引にはJA全農、JA玖珠九重も参加している。JA全農がCO2排出量のモニタリング調査、申請手続き作業などに携わる。地元のJA玖珠九重が決済を担当し、削減分の授受を媒介する。
メルヘンローズの担当者、森宗一さん(41)は「景気悪化、燃料費の増加で農業も経営が厳しい中、各地でバイオマスなどの活用が進んでいる。削減した二酸化炭素を生かせる、この取り組みが農業分野でも広がるといい」と話している。
CO2排出量取引 国の試行では、中小企業や農林業者らが削減したCO2を大企業が買い取る。購入企業は自主的に定めるCO2削減計画に活用。最終的には京都議定書の目標達成に貢献する。農業分野のほか運輸、産業分野などがある。
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