
大分市王子西町の浄土寺の本堂
大分市王子西町の浄土寺(結城文宏住職)で、国の登録有形文化財に指定されている本堂や庫裏の大改修が始まった。「建築当時の姿を忠実に再現し、後世に残るものにしたい」としており、総改修費3億7千万円の大事業になる。庫裏の天井には、国宝など文化財修復に取り組んでいる日本画家の馬場良司さんが仏画を描く。
同寺の本堂は一八四九年の建築で、入り母屋造り。典型的な浄土寺の様式で江戸時代後期の技法を忠実に残している。庫裏は、三百―三百五十年前に造られたとされる臼杵城の書院を移築したと伝えられる。
しかし、地盤沈下の影響で建物が傷み、倒壊の恐れも出てきたことなどから改修することにした。機材で建物を持ち上げ、柱などの“骨組み”を残して解体した後、基礎部分も含めて改修。傷んでいない柱などは再利用する。二〇一一年夏に完成予定。
庫裏は、仏を迎える来迎殿を整備。山形に板を張った「舟底形天井」を造り、馬場さんが天井に縦八メートル、横三・八メートルの仏画を描く。
馬場さんは大原三千院(京都)の往生極楽院の天井画修復などを手掛けており、「浄土の世界をイメージした大きな作品になる」と話す。
同寺では改修にあたり、檀家(だんか)らで構成する実行委員会(木本高夫委員長)を結成。十二月に起工式を実施した。木本委員長は「私たちの先祖から受け継いだ寺を立派な姿にして次世代に伝えたい。楽しく集える場所にしたい」と期待を寄せている。
浄土寺
1501年に大友家18代当主の大友親治が建立(大友宗麟は21代)。徳川家康の孫にあたる松平忠直(一伯公)が、将軍家に逆らったことで府内藩(大分市)に蟄居(ちっきょ)した際、当時の住職と親交を深めた。その縁で一伯公廟(びょう)もある。08年、本堂や一伯公廟など7件が登録有形文化財に指定された。
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