
オープンして1年余りが経過したゆめタウン別府(手前)。市は新たに70万人の人の流れができたと説明するが…=2007年12月撮影
別府市楠町に複合商業施設「ゆめタウン別府」がオープンして一年余りがたった。誘致の是非をめぐって出直し市長選が行われるなど注目を集めた施設。同市は開店で市中心街に買い物客の回遊性が生まれると説明していたが、効果は実感できていない。二期計画のシネコン建設なども先行きが見えないままだ。今後、市中心街の活性化にどうつなげていくのか―。
週末の昼下がり、市中心街の商店街を歩くと、シャッターを下ろした店が目立つ。人通りが多いとは言えない状況だ。
人の流れがどう変わったかを調べるため、市中心市街地活性化協議会は十一月下旬、市中心部で通行量を調査。開店前に比べ5・5%増えたとの結果を得た。ゆめタウンを経営するイズミ(本社・広島市)は「この一年間で七百万人が訪れた。うち二割が公共交通機関や徒歩などで来ている」と説明。市は「新たに七十万人の人の流れが生まれたとみられる」と分析する。
だが、商店街の人々の見方は異なる。飲食店の男性店主は「開店後、一、二カ月は人通りが多かったが、その後はさっぱり。回遊性はみられない」。男性商店主は「この一年で売り上げが一割ほど落ち込んだ。市長が公約したシネコンができれば人の流れが変わるかもしれないが…」と話す。
大分合同新聞が市中心街の買い物客百人に「ゆめタウンが市中心部の活性化につながったか」と尋ねたところ、「つながった」「少しつながった」と答えた人は五十三人。一方、「ほとんどつながっていない」「逆効果」は三十九人。「商店街にはほとんど行かない」という人が約半数を占めた。
近くにある大型の小売店はこの一年間で、売り上げを5―7%落としている。「ライバルはゆめタウンではなく不況。各店が共存共栄できる道を探っていければ」と関係者。市商工課は「魅力的な商店街づくりを進め、ゆめタウンに来ているお客さんを呼び込む仕掛けをどうつくるか、そして活性化にどうつなげるかが課題」としている。
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