自動車やカメラ、家電製品などさまざまな製品の需要が減退する中、大分市の臨海工業地帯では、産業の川上に位置する鉄鋼や化学系のプラントも稼働率を落としている。新日本石油精製(新日精)大分製油所のパラキシレン事業が休止に追い込まれたほか、新日鉄大分製鉄所は減産の加速も視野に、第一高炉の改修前倒しの検討を始めた。
新日精一部事業を休止、新日鉄改修前倒し検討
新日精(旧・九州石油)は十一月実績で、製油所の稼働率が70・7%。前年同月比18・9ポイント下がった。「ガソリン、灯油をはじめとしてあらゆる石油製品で販売が苦戦」と話す。
さらに、世界経済の低迷は、ペットボトル原料などに使われるパラキシレン生産事業を直撃した。九五年にスタートさせた同事業だが、需要が激減して市価が暴落。十一月下旬から停止しているという。
新日鉄大分は直近の状況として、「ここ四、五年続いてきたフル稼働状態から日量を約二千トン減らした」と説明。8%程度の減産に当たる。二〇〇九年春には、第一高炉を二カ月余りかけて大改修に取り組む計画があり、もともと“自然減産”になる。しかし、自動車などの減産加速により、「改修前倒しも検討対象の一つ」とした。
輸入原料のナフサを熱分解して、化学製品の原料となるエチレンやプロピレンを生産する昭和電工大分コンビナートは、秋以降、減産傾向が強まった。同コンビナートは「夏ごろまで続いていたフル生産に比べて20%の稼働調整中。今後は、20―30%の幅で調整継続の可能性がある」。
農薬や医薬品などを生産している住友化学大分工場は「計画通りの生産を継続しているが、今後、景気後退による影響が出ることも予想される」と話した。
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