非正規労働者の大量解雇が明らかになった十二月初旬以降、児童相談所を通じて県内の児童養護施設に「生活が苦しい」と、わが子の預け入れを求める相談が三件寄せられていることが二十六日、分かった。「不況の波は、子どもの行き場にまで及び始めている。これから相談が増えるかもしれない」と関係者は危惧(きぐ)している。相談を受けた児童養護施設では、実際に子どもの受け入れまでには至っていないという。
県内に児童養護施設は九施設あるが、どこもほぼ満員状態。ある施設長は「養護施設で暮らす子どもの背景は、いつも世相に反映される。虐待などで対応を求められることが多い中で、新たな保護は難しいのが現状。そうかといって相談されれば、放ってもおけない」と話す。
県中央児童相談所によると、県内に大手メーカーが進出して以降、非正規労働者がかかわる子どもの入所事案は増えており、管内では昨年度だけで十一件、二十二人の子どもが児童養護施設に入所している。「仕事の契約期間が切れたので寮を出なければならない」「次の仕事が見つかり、落ち着くまで子どもを保護してほしい」などの理由で、県外出身者が大半。車の中で生活していて困窮に耐えられなくなり、飛び込んできたケースもあったという。
同相談所は「非正規労働者の大量解雇が明らかになってから、緊急保護に至るケースはまだないが、住む場がなく、生活が立ち行かないとなれば当然、子どもの一時保護を求める内容の相談が増えるだろう」と予測している。
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