
従業員が使う正門前の駐車場は空きが目立った=24日午前10時ごろ、大分市松岡
景気後退による大幅減産に伴い、東芝大分工場(大分市松岡)が一部ラインの長期休止に踏み切った二十四日、正社員だけでも約二千五百人いる工場周辺は、車や人通りがまばらで静まり返っていた。出勤してきた社員は「景気回復を祈るだけです」と足早に職場へと向かい、地区住民は「平日なのに、活気がない」とぽつり。地域一帯が物寂しげな雰囲気だった。
満車状態が一転
午前八時。日ごろ、勤務交代の従業員らの車で混雑する正門前の道路は通過車両がスムーズに行き交う。三百台以上のスペースがある駐車場は、いつもの満車状態とは一転し、閑散としていた。朝までの勤務を終えた正社員(39)は「これから一月六日まで休みです」。二十年ほど働いているが、正月を自宅で迎えるのは初めてという。「従業員の八割は休みになるのではないでしょうか」
フェンス越しに見える工場。動いているラインもあり、寒空に白煙は立ち上っていた。道路を隔てたほ場で農作業をしていた女性(71)は「工場内を歩く作業員が少ないなあ。元気を失ったように思える。工場の活気が張りになっていただけに寂しい」。
「早く元に戻って」
「大分駅やホーバー乗り場、鶴崎方面などへと東芝さん関連のお客さんがいるんですが」。工場近くの待機場で客待ちしていたタクシー運転手(42)は困惑気味に話した。「工場へ出入りするトラックも明らかに少ないですね。まるで日曜日のようです。きょう乗せたお客さんはいつもの半数以下。東芝さん関連の人はいませんでした」
勤務交代時間帯の午後五時になったが、人の出入りはまばら。工場から出てきた男性は「早くいつも通りに戻ってほしい」と言葉少なに駐車場へ歩いていった。八日まで休みだという三十代女性は「どんどん人が減っている。この先、工場がどうなるのかまったく見通しが立たず、これからの生活を切り詰めなければ」と不安そうに話した。
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