
「誰かに話すだけでも気持ちは楽になる」と相談を呼び掛ける大分いのちの電話の小河清三事務局長。相談員は雇用や労働相談を受け付ける窓口の連絡先一覧表を手元に置き対応している
非正規労働者が大量解雇される問題で、行政や民間が支援、救済へと動き始めたが、大分いのちの電話(大分市)には十二月に入り、「仕事がなくなり困っている」「失業したので生活保護を受給したい」などといった生々しい相談が寄せられている。
相談員の前の電話が鳴った。「コンビニで求人誌を買って見ているけど仕事がない。自信がもうない…」。若い女性の声だった。大手メーカーで働いていたが解雇されたという。このままでは、ひきこもりになりはしないか、うつ病になりはしないか―と、二十分ほど不安な気持ちを話し続けた。最後に相談員が就労支援をしている窓口を教えると、「ありがとう」と電話は切れたという。
電話口から聞こえてくるのは切実な訴えばかり。請負社員として働いていた県外出身の男性は、失業し、「住む家もない。家族もバラバラになった。先行きが全く見えない」と途方に暮れた様子で話したという。同僚たちは皆、実家に帰り、頼る場もなく、ただ街をさまよっているという。
「解雇され、不安で焦っている」「仕事も選べずに惨め」「生きるのがつらい」など、不安や孤独感を訴える内容や、心の病と思われる人からの相談も。二十代―四十代の働き盛りの年代が多いという。
事務局は「世の中が厳しくなり、追い詰められている人が多くなっている。こんな時こそ、うつ病対策が重要になる。周りの人は、悩む人たちの不調に早く気付き、医療機関を紹介するなどしてほしい。また、誰かに話せば気持ちが楽になることもある。相談してほしい」と呼び掛けている。いのちの電話は、TEL097・536・4343、毎月十日は二十四時間のフリーダイヤル(TEL0120・738・556)も実施している。
今年1月―11月の大分いのちの電話への相談 1万4817件のうち、自殺関連の相談は1035件。昨年の同時期と比べて177件多い。全相談件数に占める自殺関連の相談の割合も昨年の5・4%から7%と高くなっている。
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