
ツリーハウスを建築した菅沼さん一家(前列右から秀征君、昴大ちゃん、匠伊君、後列右から亮さん、瑞穂さん)
キャンプや登山など、九重町の飯田高原には自然とのかかわりを求めて多くの人が訪れている。大分市上宗方の菅沼亮さん(40)は家族5人でツリーハウスを建築するというユニークな方法で、持続的な自然とのかかわりを実現している。
菅沼さん一家は長男秀征君(12)のぜんそくをきっかけに、妻の瑞穂さん(40)の故郷大分に移住した。菅沼さんは東京都内で、会社を経営。週末以外は単身で東京暮らしをしている。限られた家族との時間を生かすため、「都会ではできないことを家族みんなでやりたい」と二〇〇五年、飯田高原に杉林を購入。ツリーハウスを造り始めた。
しかし、菅沼さんは大工仕事の経験ゼロ。本やインターネットで学びながら試行錯誤の連続だった。毎週末、必要な資材や道具を買いそろえ、林に出掛けた。次男の匠伊君(10)や幼い三男の昴大ちゃん(6つ)も立派な戦力。家族全員で杉の木の地上四メートルの高さに基礎となるデッキを造り、その上に約十二平方メートルのハウスを建築した。
菅沼さん一家は「家族が同じ目標を持つことできずなが深まり、ここで過ごすことが自然環境や食の大切さを学ぶことだった」と振り返る。晴れの日もあれば雪の日もあり、自然の恵みと厳しさを感じながらの作業。土を掘って用を足し、生活用水は近くの小川からくむ。冷えた体には、手作りの雑炊が最高のごちそうだった。
秀征君は「大変なことも多いけど、来れば来るほど自然が好きになった」。瑞穂さんは「蛇口をひねれば水が出る。自宅では当たり前のことが、どんなにありがたいことか分かった」。ツリーハウスは今も建築途中。「これからも、ここで過ごすことで、自然とかかわりを持ち続けたい」と話した。
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