
「十三月の国へ」の舞台。真屋順子さんと夫の高津住男さん=4日夜、大分市能楽堂
日田市出身の女優、真屋順子さん(66)が四日夜、大分市の平和市民公園能楽堂であった劇団「樹間舎(きかんしゃ)」の大分公演で舞台に立った。半身まひを克服して演劇活動を続ける真屋さん。念願だった古里・大分の舞台で車いすで役を演じきり、満員の観客席から大きな拍手がわき起こった。
舞台終了後、楽屋に向かう途中に真屋さんは「涙がぼろぼろとこぼれた」。大分市能楽堂での公演に対する思い入れは強かった。
真屋さんは二〇〇〇年十二月に脳出血で倒れて半身まひになったが、懸命のリハビリを経て、〇五年に大分市能楽堂であった劇団公演に出演した。
病気後は一度も立ち上がることができなかったが、その舞台で立ち上がって舞を披露。大分市能楽堂は「神聖な場所」(真屋さん)だった。
その中、過去の公演などにかかわった市民有志のボランティアの協力を得て今回の大分公演が実現した。舞台「十三月の国へ」は体の不自由な妻と、がけからその妻を突き落とした容疑で裁判を受ける夫を軸に夫婦愛などを問い掛けた。劇団を主宰する夫・高津住男さん(72)と共演。終演間際につえを突きながら歩いて舞台に登場すると、ひときわ大きな拍手に包まれた。
今回の公演を機に来年春の日田公演の計画も進んでいる。真屋さんは「一度は死を覚悟したが、今も生きているからこそわたしを支えてくれる人もいる。みんなのおかげで大分公演が実現できた」と感謝。そして「今後も生きていることの素晴らしさを伝えていきたい」と誓った。
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