
正調と創作の部に分かれ、伝統的な美しさやユニークさをアピールする藁こずみを作る参加者=11月30日、宇佐市安心院町東恵良の田んぼ
「第十回全国藁(わら)こずみ大会ミュージアム」が十一月三十日、宇佐市安心院町東恵良の田んぼであった。大会は同町などを会場に毎年秋に開催。県内外のチームが参加して農村の風物詩・藁こずみ作りを楽しんできたが、「十回で一区切りをつけたい」(主催のNPO法人安心院町グリーンツーリズム研究会)として、今回を最後に幕を閉じることになった。
最後の大会は審査をせずにミュージアム形式で実施。伝統的な藁こずみの美しさを披露する正調の部に島根、広島、愛媛、長崎、鹿児島県から招いた過去の大会のチャンピオンなど七チーム、ユニークさや独創性をアピールする創作の部には市内などから十チームが参加した。
会場には高さ約五メートルの巨大な藁こずみや三角形、石橋の形などさまざまな作品が並んだ。世知原(長崎県佐世保市)は、安心院町と世知原を夫婦に例えた夫婦岩(めおといわ)形の藁こずみを製作。わらの家を作った日出町の大神栄子さん(35)は「子どもたちが遊べるよう中を通り抜けできるようにした。わらで創作するのは楽しい」と話していた。
大会は農村文化の伝承や世代間、地域間の交流を目的に一九九九年から開いてきた。宮田静一同研究会長は「当初から十回を目標に頑張ってきた。グリーンツーリズム推進の上で大きな役割を果たしたと思う。ここで区切りをつけるが、藁こずみの体験は研究会の活動などで残したい」。
大会の創設時から携わってきた写真家の藤田洋三さん(別府市)は「(大会が)全国に飛び火したらいい。終わりでなく、始まりであることを期待したい」と話した。
毎回ユニークな作品 “皆勤賞”の「マイ米物語」
創作の部に出場した「マイ米物語」(園田直彦リーダー、約二十人)は、地元宇佐市安心院町の農業青年を中心とした二十―三十代のチーム。第一回大会から参加し、同部ではほとんどの回で優勝するなど毎回、ユニークな藁(わら)こずみを作って大会を盛り上げてきた。
「農村ライフを楽しむのはもちろん、地域の人と触れ合うことで農村文化を学ぶことができ、若者のコミュニケーションにつながるという点でも大きな意味があった」と中心メンバーの宮田宗武さん(33)。
ことしの作品はクリスマスツリーをモチーフにした高さ五メートルの「笑藁(わらわら)ツリー」。コンセプトは作りやすさと、わらを保存するという本来の機能を失わないこと。メンバー約十人が集まって事前の準備をし、わらを掛けるための木枠や飾り、記念撮影用のパネルなどを作った。
最後となる今回は「多くの人に楽しさを味わってもらおう」と当日、メンバー以外の参加者や見物客にもわらを編む作業などを手伝ってもらった。宮田さんは「みんなでやると楽しいし、思い入れも強まる」と笑顔。
■動画がご覧になれます。http://www.oitatv.com/
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