
7月16日、大分地裁・家裁杵築支部で行われた模擬評議
来年五月の裁判員制度導入に向けて二十八日、裁判員の候補者名簿に掲載されたことを知らせる通知書の発送が始まった。県内の候補者は二千四百人。最高裁から一括発送されているため、手元に届くのは週明けになる見通し。大分地裁は裁判員裁判実施のための準備を本格化させている。
県内で裁判員裁判が実施されるのは同地裁だけ。各支部では実施されない。地裁は候補者以外の市民らからの問い合わせも増えると想定し、各部署ごとに担当者が電話対応できる態勢づくりをしている。検察審査員の候補者になったことを知らせる通知書も同日、発送されており「市民が混乱しないよう対応したい」としている。
裁判員として参加してもらうための環境整備も急いでいる。子育て中の人が裁判員となったケースに備え、一時保育の受け入れを大分市に打診し、保育時間の延長や市外の裁判員も利用できるよう求めている。介護中の人のためには、デイケア施設などを各市町村を通して紹介する方向で調整。
さらに、視聴覚障害者が裁判員になった場合に十分な審理ができるよう資料の一部を点字にすることや、手話通訳の確保などを検討している。
制度では市民に過度の負担を掛けないよう、重要な仕事がある場合などは辞退することが認められている。地裁は五月に県内の個人事業者らを対象に実施したアンケートを集計。辞退手続きをスムーズに進めるため、業種別の繁忙期の分析を進めている。
同地裁はこれまで四回の模擬裁判を実施。各支部で模擬評議も開いてきた。地裁では十二月一日から三日までの三日間、強盗致傷事件の模擬裁判を開く。「一般の人も傍聴は自由。制度を身近に感じてもらうためにもぜひ、参加してほしい」と呼び掛けている。
名簿記載、大分は415人に1人
二十八日に通知書が発送された裁判員候補者名簿記載者は、各地裁が過去のデータから算定した管内の裁判員裁判対象事件数に基づき、人数を決めた。記載数が最も多いのは八王子支部管内を除く東京地裁本庁の二万八千人。
記載される確率が高いのは、堺支部管内を除く大阪地裁の二百十一人に一人で、最も低い秋田地裁(七百八十六人に一人)との格差は三・五倍を大きく超えている。大分地裁は四百十五人に一人。
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