日本政策投資銀行大分事務所は、大分市を中心とした「大分都市圏」の「地域づくり健康診断」の結果をまとめた。年代別人口動態や将来予測、小売店の売上高推移などから分析した。現状は「健康体都市」といえるものの、将来的な雇用の受け皿育成や、にぎわいに欠ける商店街、県都の玄関口としては寂しいJR大分駅前の整備など課題を指摘している。
大分都市圏の年齢別人口構成を見ると、三十―四十四歳の働き盛り世代が全国平均を下回っている。二〇二五年の将来予測では、七十歳以上の構成比率が〇五年の16%から25%にまで上昇。実数でも約一・五倍に増加する。また、高校・大学進学世代の転出が突出して多い。県内にある大学の〇七年地元出身者割合(31%)は九州最下位。
雇用面では就業者総数が全国同様、九五年を境に減少。ただし製造業は電気機械の雇用増から全国に比べ減少は緩やか。商業は九〇―九一年を一〇〇とした売上高が〇三―〇四年は一〇三で、全国平均を上回る。だが、人口当たりの売り場面積は全国より広く、売り上げ効率は低く、完全なオーバーストア状態。
大分市中心部(三キロメートル四方)の人口集中度は七五年に18・2%だったのが、〇〇年に11・6%にまで低下。〇五年は12・1%まで戻したが、七五年当時、同程度だった松山、長崎両市より低い。最近五年間の夜間人口の増減率では大在・坂ノ市地区が増加し、明野地区がわずかながら減少した。
提言では(1)県都の自覚と責任、来訪者の目線での発想が重要(2)駅周辺交通結節機能の在り方の議論が必要(3)市中心部に県域情報の発信拠点を(4)散発的なイベントを連続的に実施し、市民に市街地への期待感を持たせる―などを挙げた。
山下智之大分事務所長は「健康体の今こそ、将来に向けた長期ビジョンの議論が必要」と話している。
地域づくり健康診断 データの独自分析・現地調査などで、地域の特性や可能性、課題をまとめ、地域づくりに役立ててもらうのが目的。既に全国22地域で実施。大分都市圏は大分、別府、臼杵、豊後大野、由布の各市と日出町の人口約74万人のエリアが対象。
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