
国民健康保険税を滞納している世帯の子どもに交付される短期間有効の保険証(見本)
大分市は、保護者が国民健康保険税を滞納したために保険証を返還し、無保険状態になっている中学生以下の子ども三百四十五人全員に、十二月一日から短期間有効の保険証(初回は四カ月間、その後は三カ月間)を交付することを決め、二十五日、対象世帯に郵送した。「家庭環境で医療格差が出ないように配慮した」としており、県内で初めての取り組み。
国民健康保険税を特別な理由がなく一年以上、滞納している世帯には、保険証の返還を求め、被保険者資格証明書を交付している。医療機関で診察を受けるなどした場合は、窓口で証明書を提示、いったん全額支払い、後日、市役所の窓口で返還を申し出ることになっている。
家計の厳しさや、手続きの面倒さもあって、子どもが必要な受診を控えるケースがあるとみられる。
大分市によると、九月一日現在、市内で国民健康保険に加入しているのは六万八百三十八世帯で、五千三百七十一世帯が滞納している。そのうち資格証明書を交付しているのは二千三百十世帯。中学生以下の子どもがいるのは二百十七世帯。
大分市国保年金課は「今までも、親からの相談で随時、短期保険証を交付する対応をしてきた。国民健康保険は世帯加入が原則だが、子どもを擁護する立場から、市の独自判断で取り扱うよう決めた」と説明。
一方で、納付者間で不公平感が生じることに対し、同課の山村幸男課長は「支払い能力がある世帯には、これまで以上に接触する機会を増やし、支払いを求めていく」と理解を求めている。
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