
「密命」の舞台となっている佐伯市船頭町界隈でガイドの研修=23日午後
人気作家佐伯泰英(やすひで)さんの時代小説「密命」に登場する豊後相良藩が佐伯藩とみられることから、佐伯市内で「密命を生かした観光」に取り組む動きが出ている。福岡市の観光業者が十二月から定期的に「密命」の舞台・佐伯目当ての観光客を送り込んでくるのに対応した取り組み。
密命は、番匠川で秘剣「寒月霞(かすみ)切り」を編み出した金杉惣三郎が主人公。相良文庫の中に御禁書の切支丹本が入っていると幕府から疑われ、藩存続の危機となり、藩公の密命を帯びた金杉が活躍する内容。小説のモデルとみられる佐伯文庫には御禁書が多数残されている。藩の規模や家紋も同じで、番匠川、大手町、船頭町、内町など、現在の佐伯市内と同じ地名が出てくる。
福岡市内の動きは、西鉄旅行天神支店が「密命」と、同じ佐伯さんの時代小説「居眠り磐音(いわね)」の舞台として、「とれたて新鮮!佐伯地魚寿司(すし)と今人気の時代小説の舞台 城下町佐伯探訪」として、日帰りツアーを募集している。十二月三日から来年三月まで毎月六回、計二十四回実施する。
迎える側の佐伯市は「佐伯泰英(密命)観光実行委員会」=委員長・矢野精幸船頭町自治会長、二十八人=を結成。町歩きの観光客を、船頭町を中心とした“密命の舞台”に誘導しようと、ガイドブックの作製、各店舗に統一したのれんや等身大の武士などのパネル(十二基)の設置を準備しており、来月一日に完成する。
二十三日には、ツアー客を歓迎するガイドの研修会があり、佐伯観光ガイドの会や地元関係者ら三十人が参加。三の丸の佐伯文庫跡から船頭町界隈(かいわい)、住吉御殿までを歩き、市内のまちづくりグループ「四教堂(しこうどう)塾」の佐藤巧塾長らが江戸時代の町並みと「密命」に出てくる町名などを説明、同ガイドの会も、どのようにツアー客に伝えればいいのか確認した。
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