大分県教委汚職事件で、教頭昇任試験の便宜の見返りにわいろを贈ったとして、贈賄の罪に問われた元小学校教頭の渡辺洋一(50)と広瀬忍(50)両被告の初公判が十九日、大分地裁(宮本孝文裁判長)であり、いずれも起訴事実を認めた。検察側はそれぞれに懲役八月を求刑し結審した。判決言い渡しは十二月二十四日。
論告で検察側は「大分県の教育界に対する信頼に大打撃を与えた。社会的影響は計り知れない。教頭への昇任を目指す教員がわいろを贈った責任は重大だ」と指摘。
両被告の弁護人は「大分県の教育界に口利きやわいろによる人事が横行していたという背景事情が事件の温床」とし、わいろを贈るよう持ち掛け、授受の仲介をした元県教委義務教育課参事の矢野哲郎被告(52)=贈賄罪で公判中=が犯行を主導し、具体的指示をしたと主張した。さらに「両被告は懲戒免職(八月末付)になり、事件報道によって既に社会的制裁を受けている」として、執行猶予付きの判決を求めた。
論告によると、両被告は教頭昇任試験で便宜を図ってもらった謝礼などとして、昨年十二月十五日ごろと、今年三月二十三日ごろの二回に分け、試験を取りまとめていた元同課参事、江藤勝由被告(53)=収賄罪で公判中=の自宅を訪れ、商品券計百万円分を贈った―とされる。
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