日本銀行大分支店は五日、県内金融経済の概況(二〇〇八年八月―十月)を「停滞している」と発表。県内の景気は一年前の「緩やかに持ち直している」から「持ち直しの動きが一服」「足踏み感がみられる」と、今回を含め三・四半期連続の下方修正。総括判断は六年半ぶりの「停滞局面」となった。
▽個人消費 大型小売店売上高は食料品が健闘したものの、衣料・身の回り品の買い控えで前年割れ。乗用車販売も普通車などの落ち込みで前年割れ。家電販売は堅調だった薄型テレビの増勢が鈍化。旅行需要は熟年層を中心に底堅く推移。観光施設は消費者心理の悪化で伸び悩んでいる。
▽住宅投資 貸家が高水準にあるものの、分譲は低水準。全体では横ばい圏内の動き。
▽公共投資 上半期累計は前年を下回った。
▽〇八年度の設備投資計画 製造業で大規模投資を取りやめたため、前年を下回っている。
▽生産 輸送用機械(自動車)が生産水準を引き上げる一方、鉄鋼や精密機械(デジタルカメラ)、一般機械は高水準ながら増勢が鈍化。電気機械(半導体)や化学は水準を引き下げている。
▽企業マインド 原材料価格高騰の影響や海外需要の減少などから一段と悪化している。
▽雇用 新規求人数が前年を21・1%下回った。有効求人倍率は〇・八四倍まで下がったが、依然九州トップ。
▽企業物価(価格判断) 原油価格の下落から仕入れ価格の上昇幅は縮まっているが、依然高止まり。販売価格は仕入れ価格の下落を受けて上昇幅が幾分縮小している。
▽大分市の消費者物価指数 食料品の値上がりから前年比2・3%増。
【先行き】鎌田沢一郎支店長は「金融市場の混乱や内外景気の減速が続く中、下振れする危険性が高い状態で推移するとみられる。特に(1)生産(2)企業収益(3)雇用・所得に注意する必要がある」と分析した。
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