
ロケの誘致競争は激しくなっており、勝ち残るためには自治体にもノウハウや人脈が必要になっている(昨年、大分市内で行われた「恋空」の撮影現場)
「恋空」「デトロイト・メタル・シティ」(DMC)「釣りバカ日誌」―。県内がロケ地になった映画が次々と全国公開されている。自治体にとっては地元をPRする絶好のチャンスだが、一過性に終わらせることなく、今後も映画を誘致していくには、制作会社との人脈を生かしながら、多様なニーズに対応できるロケ地としての魅力をアピールすることが必要となりそうだ。
「DMC」のロケ地になった豊後大野市犬飼町。同市犬飼支所はロケ地を紹介するガイドブックや特設ブースを設置した。だが、多くのファンが訪れる週末は支所は閉庁日。担当者は「反響に驚いているが、ロケ地としての魅力を観光資源としてどう生かすか、手探りの状態。ノウハウの必要性を感じた」と話す。
県内各地で撮影があった「釣りバカ日誌19」。佐伯市もロケ地の一つとして、西田敏行ら主要キャストの撮影が行われた。劇中、さまざまなシーンに地焼酎や名産品を配置するなどして地元をPR。同市も「映画で佐伯の食観光をアピールしたい」と意気込む。
「釣りバカ日誌」の撮影では、誘致した自治体がロケ隊の滞在費などを負担した。県や関係自治体は、合わせて約四千万円の予算を計上。一般的にロケ隊の滞在は大きな経済効果を生むが、今回は税金を使っているため、効果は小さかった。同市釣りバカ支援室は「宣伝効果だけで十分元は取れる」とするが、今後、どれだけ観光客誘致につなげられるかが課題となる。
昨年「恋空」を誘致した大分市ロケーションオフィス。事務局の幸重陽子主任は、「ストーリーを重視して興行的にヒットする作品を撮りたい制作側と、観光宣伝をしたい自治体側では、思いに違いが出ることがある」と指摘する。
「自治体にも映画のイメージを損なわないやり方で観光情報を組み合わせるアイデアと交渉力が必要。豊富なロケ地がある大分をどんどん売り込み、『またここで撮りたい』と思わせることが重要になる」と話した。
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