指定暴力団山口組系旧五菱会のヤミ金融事件で被害に遭った人に被害金を返還するため、県弁護士会は八月から、相談先を紹介する電話窓口を設置している。県内の被害者は数百人規模と想定されているが、被害者からの相談は二十一件と少なく、県弁護士会消費者問題対策委員会の井田雅貴委員長は「さらに被害者の掘り起こしを進める必要がある」としている。
事件では”ヤミ金の帝王”と呼ばれた梶山進受刑者を中心とした組織が巨額の犯罪収益を上げ、海外で九十四億円以上をマネーロンダリング(資金洗浄)したとされる。組織は二〇〇二、〇三年の最盛期には四百社以上あり、被害者は全国で数万人に上るとみられている。
今年五月、犯罪組織が手にした収益のうち約二十九億円をスイス・チューリヒ州政府が没収して、日本に返還。事件をきっかけに制定された被害回復給付金支給法などに基づき、東京地検は七月からこの返還金を被害者に分配する手続きの申請を受け付けている。
対象は〇三年八月以前の被害者で、支給申請期間は来年一月二十六日まで。一定の証拠がそろっており、被害が認定されれば被害額は戻ってくる。
申請の代理人は弁護士だけに認められており、県弁護士会は昨年八月、特別相談会を実施。その後、県弁護士会に相談窓口を設けているが、相談件数はこれまでに二十一件にとどまっており、十月以降はゼロ。
井田委員長は「証拠が完全にそろっていなくても支給を受けることができることもある。心当たりがある人は弁護士会(TEL097・536・1458)に気軽に相談をしてほしい」と呼び掛けている。相談窓口は来年一月上旬まで、設置している。
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