「おおきくて、まあるい、街の中の大学」を目指し提案
大分大学の大学院生五人が、日本建築学会主催の設計コンペ競技でトップの最優秀賞に選ばれた。大分大学を大分市の郊外から中心部へと移転させ、校舎を直径一キロの円形に配置する大胆な提案。同大学からは初めての受賞となった。
コンペは「人の思い出の中に残り、時間の流れを未来に伝える役割も担う建物や建物群」がテーマ。全国の学生らから三百四十三点の応募があった。九州など九支部の予選を通過した十二点が広島大学で九月十八―二十日に開かれた最終審査を受けた。
受賞した五人の作品テーマは「ゆっくり刻む大学」。現在、大分市郊外にある大学を市中心部に移転し、「おおきくて、まあるい、街の中の大学」を目指した。市中心部に描いた直径一キロの巨大な円形校舎(幅八―二十五メートル)は、大手町、長浜町、府内町、都町など、さまざまな住所を持つことになる。
受賞した五人は同大学院工学研究科博士前期課程建設工学専攻の仲間。大学が郊外にあると、社会から隔絶された存在になることを危惧(きぐ)していたという。円形の建物は一見、使いにくそうだが、メンバーの山下博廉さん(23)=修士二年=は「学生は学校に来ても授業がある建物にしか行かない。大学が市内中心部にあれば、学生食堂も必要ないし、いい意味で街に依存できる」と話す。
大分大学のキャンパスは▽郊外・旦野原と挾間▽比較的中心部に近い王子新町・付属小、中学校―とに分かれている。今のところ移転の予定はないが、羽野忠学長は「大学は一体感を高めるためにも一つの場所にあるのが望ましく、活力ある提案だ」と受賞を喜んだ。
メンバー代表の矢野佑一さん(23)=修士二年=は「人口減少社会が近づく中、大学が街と一体化できれば、街に変化をもたらすこともできると思う」と話した。
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