「悔やんでも悔やみきれない毎日を送っています」。二十五日、大分地裁であった県教委汚職事件に絡む第二回公判。収賄の罪に問われた元教育審議監、二宮政人被告(62)は深々と頭を下げた。多くの不正採用の”窓口”だったことも「慣習に流された」と謝罪。県教委ナンバー2にまで上り詰めながら、組織の悪弊を断ち切れなかった被告に、検察側は「不公正がないよう指揮する立場にありながら、自らもわいろの供与を受けた」として、懲役一年六月、追徴金百万円を求刑した。
「全く知らない人から合格依頼はない。断ると角が立つ」。被告人質問で、不正の背景に、コネが横行する閉鎖的な人間関係があったことをうかがわせた。また、「悪いことではあったが、断ると(管理職として)能力を問われると思った」と弁解した。
贈収賄の舞台となった二〇〇七年度の小学校教員採用試験の合格者は四十一人。警察からの取り調べで「うち、口利きがあったのは三十人、不正合格は二十一人」と聞いたという。二宮被告は合格者のうち七人を口利きし、その中の五人が不正合格だった。
二宮被告は口利きを依頼した人物の具体的な名前は挙げなかった。弁護側は事件の背景を「県教委内に昔からある口利き体質」と主張。捜査機関が押収した口利きリストの開示を求めたが、同地裁は「必要ない」と判断。口利きの実態が公判の場で解明されることはなかった。
元中学校教諭だった二宮被告。証人尋問で、教え子の男性は「野球部の監督で、休日も熱心に指導してくれた」と”熱血先生”だった三十年前を振り返った。被告人席に座った二宮被告は幾度となく涙を見せた。判決は十一月六日に言い渡される。
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