「温泉地活性化と国民保養温泉地制度の課題」をテーマにしたシンポジウムで提言をするパネリスト=6日
「温泉力と地域活性化」をテーマに温泉学会の第九回全国大会が六日、別府市内のホテルで始まった。九州での開催は初めて。初日は講演やシンポジウムを通して、国民保養温泉地制度や温泉など地域資源の活用策を探った。七日まで。
同学会は二〇〇三年、温泉を愛する市民や研究者、温泉施設の経営者らで結成。温泉の安全性や表示制度の問題点など、消費者の目線で温泉の現状を認識し、情報を発信している。
学会長の竹下賢関西大学法科大学院教授が「温泉をテーマに知識を深めてほしい」とあいさつ。清水慎一JTB常務が「温泉資源と地域づくり」、中谷健太郎亀の井別荘社長(由布市湯布院町)が「ドイツを廻(まわ)る、いくつかの思い出」と題して講演した。
シンポジウムでは「温泉地活性化と国民保養温泉地制度の課題」をテーマに四人が提言。布山裕一日本温泉協会事務局長は一九五四年に始まった同制度について、「健全な温泉地を整備する制度だが、行政は補助金を出すだけで整備が終われば支援はない。制度の目的を生かすには地域住民の同意が不可欠」と述べた。
地域活性化と住民のかかわりについて清水常務は「住民が『自立』と『自律』に至ることが大切。温泉学会など周囲が地域を温かく見守らなければならない」。中谷社長も人と人の結び付きが成功の鍵と語った。
地域資源の活用について、NPO法人ハットウ・オンパク(別府市)の鶴田浩一郎代表理事は別府八湯温泉泊覧会を例に挙げ、「地元の資源を掘り出すと、訪れた人が濃密な体験をすることができる」と話した。
七日は立命館アジア太平洋大でワークショップや自由論題報告がある。
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