宇佐市灘・中尾地区の棚田に5頭の牛を放牧
宇佐市西部にある中山間地域の小規模集落「灘・中尾地区」で、棚田を使った肉用牛の放牧が始まった。市内山本で肉用牛繁殖経営をしている西園公俊さん(48)が、耕作放棄されている一ヘクタールを借り受けて実施。高齢化や担い手不足で田が荒廃化していく中、耕作放棄地の解消や景観の保全、鳥獣害の軽減など多くのメリットがあるという。
同地区(十七世帯)は名水「お寒水(しょうず)の水」の里として知られるが、高齢化率は80%。かつては美しい棚田が広がっていたが、現在、農業に従事しているのは四世帯のみとなっている。
西園さんは妻弘美さん(48)が同地区出身という縁で、「荒廃が進む古里に貢献したい」と、夏と秋は同地区、餌の供給と寒さ対策で冬と春は市内の平たん地の田に放牧する「夏山冬里方式」で取り組むことにした。
このほど、地区の住民ら約三十人が参加して入牧式があり、神田寛自治委員(68)が「みんな心待ちにしていた」と歓迎。西園さんが「いくらかでも地域の役に立てたら」とあいさつした後、繁殖雌牛五頭を棚田に放牧した。
県北部振興局生産流通部経営・畜産班は「飼料や肥料などの農業資材が高騰する中、耕畜連携による低投入型農業の取り組みとして期待される」と話している。
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