
少しずつ若者たちが集うようになった大分若者自立支援の会ステップが運営する「ほっとハウス」
引きこもりの若者を支援するNPO法人が大分市内に開いている”居場所”「ほっとハウス」に、部屋から一歩も出ることができずにいた若者たちが集うようになった。「ほかの人たちは働いているのに」。「努力しない、だらしない自分が嫌い」。引きこもりを続けてきた若者が少しずつ、心情を語り始めた。
ほっとハウスは、大分若者自立支援の会ステップ(松本太郎理事長)が運営。自宅以外に外出できる場をつくろうと会員が場所を提供した。
高校を中退し、自室に引きこもるようになった男性(26)は、一年前にほっとハウスを訪れるようになった。「ひどかったのは二十三、四歳。家からほとんど出なかった」。
インターネットで世界の情勢を調べ、ニュースで国内の動きを知る。引きこもっていても「社会とかかわりたい」という欲求は強いという。それでも「『おれは何もできないんじゃないか』と考えると体が動かない」。
ステップの会合に参加する親を送り迎えし、これをきっかけに少しずつ外出を始めた。一年近くたち、やっと、ほっとハウスに入れるようになったという。
ステップの若菜洋樹副理事長(29)は「一人で抱え込まないでほしい」と訴える。若菜さんは中学時代、友人関係のこじれから不登校になった。苦しいと声を上げるきっかけを逃し、ズルズルと引きこもる期間が長引いたという。今は経験を生かし、コーディネーターとして相談業務に携わっている。「相談してもいいんだという雰囲気づくり、情報提供の場がもっと必要」と相談体制の強化を強調する。
松本理事長は「悩む親たちで会をつくり、活動を始めて三年。少しずつ成果が出始めている。焦らず、ゆっくり支援していきたい」と話している。
引きこもりの状況(ステップ会員の30家族の調査より)
引きこもりの年数は最高20年。5―9年が35%、10―14年が24%、15年以上は17%。年齢は18から41歳までで、30歳以上が半数を占める。就労経験のある人は67%と多い。最も心配なことは「心身の健康」(57%)「経済面」(25%)「相談相手がいない」(11%)となっている。問い合わせは青少年自立支援センター(水・土曜の午前10―午後6時、℡097・534・4650)へ。
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