大分キヤノンは長崎キヤノンとの連携強化が課題という。写真は大分キヤノン大分事業所(手前)
一九八二年の大分キヤノンの開設以来、国内では二十六年ぶりのカメラ生産拠点となる長崎キヤノン(長崎県波佐見町)。同社長に就任する大分キヤノンの若狭央幸(ひろゆき)常務取締役兼工場長に同社の戦略などを聞いた。
―大分キヤノンと長崎キヤノンはどう連携を図るのか。
「大分と兄弟になる長崎では、大分で蓄積したノウハウを生かす。従業員採用は原則として、期間社員(最長で二年十一カ月)を含めた直接雇用とする方針。派遣はもちろん、請負労働者にもできるだけ頼らないモデル事業所にしたい。新たな取り組みを大分にフィードバックして相乗効果を生み出していく」
―急拡大してきたカメラ市場に、世界的な景気後退による影響はないのか。
「映像として記録に残す文化は定着している。デジタルカメラの時代は”家族で一台”から”個人に一台”になっている。まだ市場は拡大を続けるとみている。ただ、価格競争が激化し、魅力ある新製品の投入が欠かせない。それだけに、製品開発でも生産面でもスピード感は非常に大切だ」
―大分キヤノンは国内外のグループで唯一、付加価値の高い一眼レフの生産拠点。長崎進出は九州で展開する今後の戦略の一環と言えるのか。
「デジタルコンパクトカメラの宮崎ダイシンキヤノン(宮崎県)も含めると、長崎キヤノンは九州では三つ目の生産拠点。大分キヤノンでは一期生、二期生のプロパー職員が工場の課長クラスで活躍し始めた。それだけに、マレーシアや中国・珠海を含め、カメラのマザー工場として存在感が増している。来年四月、大分事業所(大分市)に隣接してオープンするキヤノン大分研修所で、従業員のスキルアップも目指す。将来の展開は需要次第」
―大分キヤノンでは派遣社員の社員登用などを進めていたが、現状は。
「今春以降の大量採用で従業員数は約七千人から九千人近くに増やした。派遣労働者は六月末で全廃し、期間社員を含めた直接雇用の比率が50%程度に増えた。請負労働者についても、正社員など直接雇用の比率が減らない範囲で採用していく」
【若狭氏プロフィル】1974年、キヤノンに入社。95年、大分キヤノンに出向し、部長、副工場長を経て2006年1月から工場長。同年3月に取締役、08年3月から常務取締役。59歳。
[PR]セントラル短資FX
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
![]()