県内建設業の中で完工高が上位五番目の後藤組。ピーク時の一九九一年六月期には百六十五億円を誇ったが、建設市況の低迷で近年は八十億円前後に半減。経営のスリム化に努めたものの、競争激化による安値受注で経営に行き詰まった。
背景には現在の建設業界が抱える厳しい現状があると言われる。(1)資材・原材料の価格高騰(2)公共工事の先細り(3)住宅需要の減退―の三重苦に悩まされているという。
資材価格の高騰で最も顕著なのが鋼材。一月に比べ65%も上昇。ある業者は「鋼材の見積もりを取っても有効期限はわずか三日間。先の値段は分からないと言われ、こんな状況では採算は取れない」と嘆く。六月の日銀短観県内分で建設業者の95%が資材の仕入れ価格が上昇したと回答。しかし、販売価格に転嫁できたのは0%だった。
一方、県内の公共工事は九八年度の三千四百三十六億円をピークに減少し、二〇〇七年度は千四百五十億円と半分以下。今年四―六月の累計は二百八十億円で、前年同期比17・2%減。九州八県中、少ない方から三番目。道路特定財源が見直される中、地方公共団体が長期的視野から大型工事を発注できる状況にはない。
一般消費者心理の冷え込みで個人消費も低迷。ぜいたく品の購入が先送りされ、その最たるものが住宅だ。マンションの供給過剰から値下げ競争や消費者の買い控えが起きており、関連業者への影響は深刻化している。
東京商工リサーチによると、七月までの今年の県内企業倒産は八十四件で、前年同期比十七件増。建設業が三十六件、四割を超え、同業界の厳しさを象徴している。
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