口利きは身内優先―。教員採用汚職事件では、県教委や市教委の幹部、県議らの口利きが横行し、不正合格者が次々と生まれた実態が明らかになった。関係者は「口利きの影響力は、一番に現職の教育関係者。二番目にOB、三番目に県議」と、教委のなれ合い体質を反映した”優先順位”を解説。かつて県教委ナンバー2の教育審議監だった二宮政人被告(61)=収賄罪で起訴=も”身内”からの依頼を多く受けていたという。こうした事情から、県教委と折り合いが悪い県議が口利きしても「ほぼ効果なし」というケースもあったようだ。
県警は一連の事件に絡み、元県教委義務教育課参事、江藤勝由被告(52)=収賄罪で起訴=らの関係先から、口利きのあった受験者、依頼主などが記されたリストを複数押収。依頼主の中には教育長経験者のほか、元県教委幹部、複数の県議らの名前があったという。江藤被告は、これらのリストに載っている受験者を合格させるよう上司から指示を受けるなどして、得点改ざんを繰り返したとされる。
二〇〇八年度の小学校教員採用試験では、以前、教育審議監を務めた大分大学教授(64)が、一次試験の合格発表前に教え子の受験者十四人の名前を記した手紙を現教育審議監(60)に送っていたことが判明。教授は学内の調査に「合否の連絡を依頼しただけで、合格に便宜を図るよう要請したことはない」と口利きを否定したが、十一人が合格、中には加点されて合格したケースもあったという。
一方、県議の場合、人物によって有力度合いに差があり、ある県議の合格依頼には応じても、議会などで”対立”する県議が薦めた受験者に対しては加点などはせず、不合格にしたケースもあったらしい。
一部の県議もそうした”冷遇”は感じているようで、教育問題を追及してきたある県議は「県教委に受験者の名前を伝えたことはあるが、合格したのは十人に一人くらいだった」と漏らす。
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