「まだまだ工夫が必要」と台帳を手に話す井上会長(左)と黒川さん
地震や水害など、災害時に備えた要支援者台帳整備を進めている中津市で今月上旬、けがで動けなくなった高齢者救助に”台帳”が活用された。実践から改良点も見つかり、関係者は「今後の整備に役立てられれば」と話している。
市内今津校区のケースで、一人暮らしの八十代女性が自宅で転倒して身動きできなくなった。同校区の民生児童委員・黒川年子さんが異変に気付き、井上玲吉・同校区民生児童委員協議会長らに連絡。警察、消防ら関係者の連携で、転倒から約十八時間後に女性は無事に救出された。
救出作業を間接的に支えたのが台帳。女性宅は戸締まりされ、当初は屋内の様子がさっぱり分からなかった。そこで台帳を使って女性の親族や、かかりつけの医者らに連絡を取り続けたという。
「今回は戸口をたたいた拍子にたまたま鍵が開き、中の様子を知ることができたが、普通はスペアキーを持つ親族や友人の到着を待たなければならない。台帳をうまく使えた例だと思う」と井上会長。その上で「固定電話では連絡がつかない時もある。台帳に記す緊急連絡先を携帯電話にするなどの工夫が必要」と語った。
中津市社会福祉協議会によると、市内の要支援者数は現在約九千件(人)に上る。同協議会では「台帳整備を続けるとともに、一般市民への理解や、台帳活用方法などの浸透を図りたい」と話している。
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